2008年10月16日木曜日

人生の五計

 今日もまた、安岡正篤著、東洋思想十講「人物を修める」、竹井出版社より
人生の五計を引用しましょう。

 第一は「生計」。 われ、いかに生くべきかということであります。普通生計というと、
暮らしの意味、経済的な意味につかわれますが、この場合はもっと大きな本質的な
生き方のことであります。

 第二は「身計」。 いかに身を立てるか。 今日でいうと、われわれの社会生活の
しかた・在り方ということになります。

 第三は「家計」。 家庭というものをいかに営んでゆくか、維持してゆくかということ
です。

 第四は「老計」。 いかに年をとるか。われわれは否が応でも年をとり、老いてゆき
ます。形態的・肉体的に永遠の青春というものはあり得ないのです。この問題に対して
世間一般の人は、ほとんど何も考えておりません。考えていても、せいぜい貯蓄をする
とか健康を維持することぐらいでありますが、儒教のこれに対する思索・学問の該博・
深遠なことは本当に驚くべきものであります。

 第五は「死計」。 われ、いかに死すべきやという問題。これについても儒教独特の
深い意味があります。死計に対する思索の最も発達しているのは仏教でありますが、
儒教にはまた儒教で仏教とは異なった深遠な、興味津々たる思索・実践があります。

 これが人生の五計でありますが、これに対しては、安岡正篤著、人生の五計ー困難
な時代を生き抜く「しるべ」-、PHP文庫という一冊の著書に詳しく書かれています。
充実した日々を送るための五つの指針として書かれております。


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