2008年10月14日火曜日

人物を観る原則「八観」

 安岡正篤著、東洋思想十講「人物を修める」、竹井出版社から
部分引用して、人物を観る原則のひとつ「八観」を書いてみよう。
また、安岡正泰監修、安岡正篤一日一言、致知出版社も参考
にした。

 「八観」

 「貴(たか)ければその進むる所を観る」

 地位や身分が上がり出世すると、どういう人間を推薦するか、
あるいはどういう人間を敬い尊ぶかを観察する。

 「富めば其の養ふ所を見る」

 金ができると何を養うかを観察する。

 「聴けば其の行ふ所を観る」

 善いことを聴いたら、それを実行するかどうかを観る。

 「習へば其の言ふ所を観る」

 習とは習熟することで、習熟すればその人間の言うところを観る。

 「止(いた)れば其の好む所を観る」

 この止(いた)るとは、板につくという意味です。仕事が板について
くると、すなわち一人前に仕事ができるようになると、そのとき何を
好むか、これを観る。

 「窮すれば其の受けざる所を観る」

 貧乏したときに何を受けないかを観る。人間は窮すると何でも受ける
ものであります。

 「賎なれば其の為さざる所を観る」

 人間は落ちぶれると何をするやらわかりません。だから、為さない
ところを観る。

 「通ずれば其の礼する所を観る」

 通は行き詰まらずにすらすらとゆくことです。すらすらとうまく行き出した
時に、何を礼するか、すなわち何を尊重するかをみる。

 この「八観」も呂氏春秋(呂覧ともいわれる)に書かれており、「六験」と
あわせて、人物を観る「八観六験」の法とも言われている。この八観六験
の法は、安岡正篤著、人物を創る、プレジデント社にも書かれている、



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