2011年9月21日水曜日

室戸が日本で5番目の世界ジオパークに

室戸がノルウェーのランゲスンで開かれていた欧州ジオパークネットワーク
会議で世界ジオパークに認定された。日本では5番目で、四国では初めての
世界ジオパークとなる。

室戸ジオパークは、高知県東部の室戸半島に位置し、面積248.30Km2の室戸市
全域を範囲としている。

室戸市全域は既に日本ジオパークとして認定されており、海底プレートが南海
トラフで潜り込んでいることを裏付ける四万十帯付加体地質や、過去繰り返し
発生した海溝型巨大地震によって形成された海成段丘など特徴ある地形が内外
の地質学者に注目されている。

空海が修行をした御厨人窟、四国八十八カ所の巡礼地、土佐しっくいの白壁・
水切り瓦などが特徴的な町並み、「佐喜浜にわか」などの歴史文化遺産が豊か
なことでも知られる。

また、国の天然記念物に指定されている亜熱帯性植物と海岸植物群落が特異な
景観をつくっている。


世界ジオパークには、洞爺湖有珠山ジオパーク、糸魚川ジオパーク、島原半島
ジオパークが2009年8月に、山陰海岸ジオパークが2010年10月に認定されて
おり、今回認定された室戸ジオパークが5番目となる。

2010年9月5日現在、20地域の日本ジオパークが日本ジオパーク委員会によって
認定されている。

洞爺湖有珠山、糸魚川、山陰海岸、島原半島、室戸、アポイ岳、南アルプス、
恐竜渓谷ふくい勝山、隠岐、阿蘇、天草御所浦、白滝、伊豆大島、霧島、
男鹿半島・大潟、磐梯山、茨城県北、下仁田、秩父、白山手取川の20地域で
ある。

「ジオパーク(geopark)」の「ジオ」は「地質学」を意味する英語のジオロ
ジー(Geology)から来ていて、「大地、地球、地質」などいろいろの意味を
含んでいる。パークは公園という意味であるから、地球科学的に見て重要な
自然遺産を含む、自然に親しむための公園と言える。

ジオパークは、2004年にユネスコの支援で設立された世界ジオパークネット
ワークにより、世界各国で推進されている。世界遺産のように国際条約で認
められているプログラムではないが、現在もユネスコの地球科学部門の支援
を受け続けている。

参考資料
サイエンスポータル
日本のジオパーク
室戸ジオパーク

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