2011年7月1日金曜日

宇宙ゴミ

宇宙ゴミは、スペースデブリ(space debris)、デブリとも言われ、なんらか
の意味がある活動を行うことなく地球の衛星軌道上〔低・中・高軌道〕を周回
している人工物体のことである。宇宙開発に伴ってその数は年々増え続け、対
策が必要となっている。

ここで言う「宇宙ゴミ」には、耐用年数を過ぎ機能を停止した(された)、また
は事故・故障により制御不能となった人工衛星から、衛星などの打上げに使われ
たロケット本体や、その一部の部品、多段ロケットの切り離しなどによって生じ
た破片、デブリ同士の衝突で生まれた微細デブリ、更には宇宙飛行士が落とした
「手袋・工具・部品」なども含まれる。

これらスペースデブリの総数は増加の一途を辿っているうえ、それぞれ異なる軌
道を周回しているため、回収及び制御が難しい状態である。これらが活動中の人
工衛星や有人宇宙船、国際宇宙ステーション(ISS)などに衝突すれば、設備が破
壊されたり乗員の生命に危険が及ぶ恐れがあるため、国際問題となっている。

日本人宇宙飛行士、古川聡さんらが乗った国際宇宙ステーション(ISS)に28日
日本時間午後9時ごろ、宇宙ゴミが急接近し、乗員6人全員がISSに連結している
ソユーズ・ロケットに一時、避難した。

宇宙ゴミは ISS から約250メートル離れた場所を通過、乗員はISSに戻ったという。

ISSと宇宙ゴミの衝突の危機は2009年3月12日にも起きており、今回が2度目の
ケースとなる。
マイアミ上空を飛行中のISS


米航空宇宙局(NASA)のニュースレターによると、米宇宙監視ネットワーク(US
Space Surveillance Network)が捕捉している10センチ以上の浮遊物体は約1万
6000個、1~10センチのものは約50万個あり、1センチに満たない微小のかけらま
で入れると「おそらく数千万個は下らない」という。

このゴミ問題をなんとかしようと、日本の漁網メーカーがJAXA(宇宙航空研究開発
機構)と共同開発で「網」を使った宇宙ゴミ除去システムを鋭意開発中とのことで
ある。

参考資料
スペースデブリ
宇宙ゴミ急接近、古川さんらソユーズに一時避難
ますます深刻化、宇宙ごみ問題
宇宙で投網大作戦!!日本の漁網メーカーが宇宙ゴミ除去システムを開発中

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