サイボーグ型ロボット: HAL (Hybrid Assistive Limb) とは、体に装着する
ことによって、身体機能を拡張したり、増幅したりすることができる世界初
のサイボーグ型ロボットです。
筑波大学大学院システム情報工学研究科の山海嘉之教授により開発され、「歩
ける」感動と喜びを感じていただくために、脚に障がいを持つ方々や脚力が
弱くなった高齢の方々の脚力・歩行機能をサポートし、歩くことの素晴らしさ
を取り戻していただくことを願って誕生した画期的な自立動作支援ロボットで
す。
現在、CYBERDYNE株式会社(茨城県/山海嘉之代表取締役CEO)で研究開発・
生産されています。
人が筋肉を動かそうとしたとき、脳から運動ニューロンを介して筋肉に神経信号
が伝わり、筋骨格系が動作しますが、その際に、微弱な生体電位信号が皮膚表面
に漏れ出してきます。HALは、装着者の皮膚表面に貼り付けられたセンサでこの信
号を読み取り、その信号を基にパワーユニットを制御して、装着者の筋肉の動きと
一体的に関節を動かすのです。これによって動作支援が可能になります。
生体電位信号を検出し、人間の思い通りに動作する「サイバニック随意制御システ
ム」だけではなく、人間のような動作を実現することができる「サイバニック自律
制御システム」の二つの制御系が混在したサイボーグ型ロボットです。
生体電位センサの他にも、関節角度を測定する角度センサ、重心の位置を検出する
床反力センサ等が取り付けられています。
HALの応用分野は幅広く、福祉・介護分野における身体機能に障害がある方への自
立動作支援、介護支援をはじめ、工場などでの重作業支援、災害現場でのレス
キュー活動支援、エンタテイメントなど、幅広い分野での適用が期待されています。
HAL-5 スペック表
サイズ: 人体装着型高さ1,600mm
重量: 全身一体型約23kg、下半身型約15kg
動力(電気): 充電用100V バッテリー駆動
稼働可能時間: 約2時間40分(バッテリー交換で連続使用可)
動作: 立ち上がり・座り、歩行、階段昇降、パワースクワット、重量物保持・運搬など。
操作: 装着者が操作、オペレーターが操作。
使用環境: 屋内外日常生活環境
HAL の外観図を下記に示す。
ここまでの記事は、
スマートグリッド展2011にロボットスーツHALが登場!(お知らせ)
HAL®(Hybrid Assistive Limb®)について
から、引用したものである。
百聞は一見にしかず。下記に、ロボットスーツHAL のタイトルで、
seirankai さんが 2007/11/04 にアップロードした YouTube 上の動画をご覧
ください。
(注: 本文で使用した HAL 、Hybrid Assistive Limb は、登録商標です。)
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