今夜は仲秋の名月である。月が見える場所などに、薄(すすき)を飾って
月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺めた(お月見料理)。
十五夜の月は「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」とも呼ばれる。
加えて、中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを「無月(むげつ)」、
中秋の晩に雨が降ることを「雨月(うげつ)」と呼び、月が見えないながらも
なんとなくほの明るい風情を賞するものとされる。また、俳諧では葉月十四日、
十六日のことを特に「待宵(まつよい)」「十六夜(いざよい)」と称して、
名月の前後の月を愛でるが、日本の関東以西では、この時期、晴天に恵まれる
確率は低い。
月見に関連した作品のなかに竹取物語がある。
竹取物語は、日本最古とされる物語である。竹取物語は通称であり、竹取翁の
物語ともかぐや姫の物語とも呼ばれた。成立年、作者ともに不詳。仮名によっ
て書かれた最初期の物語の一つでもある。
光り輝く竹の中から現れて竹取の翁の夫婦に育てられたかぐや姫の物語。
『万葉集』巻十六の第三七九一歌には、「竹取の翁」が天女を詠んだという
長歌があり、この物語との関連が指摘されている。
和歌としては、
阿倍仲麻呂 天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山よりいでし月かも
藤原道長 この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば
俳句としては、
松尾芭蕉 このほたる田ごとの月とくらべ見ん
等々がある。
1 件のコメント:
月が出なくて残念でした
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