1940年、フランス、ドルドーニュ渓谷に位置するラスコー洞窟の壁画が
地元の少年たちによって発見された。
そこには600ほどの壁画が残されており、世界最高の旧石器時代後期の壁画群
といえるだろう。1万7000年以上も昔の先史時代の“画家”たちは、この洞窟
の方解石でできた壁面に牛などの動物を描写した。
発見後、しばらくは一般公開され多くの観光客が訪れたが、それにより洞窟内
の気温や湿度が変化し壁画が急速に劣化し始めたため、1963年4月30日に洞窟の
一般公開は中止された。現在も一部研究者のみなど入場制限がされており、
修復作業が進められている。
上記写真(牛の部分のみ)は Wikipedia より引用、文章、写真は
National Geographic Mail Magazine 2010.09.10 No.117 より引用。
洞窟の側面と天井面(つまり洞窟の上半部一帯)には、数百の馬・山羊・羊・
野牛・鹿・かもしか・人間・幾何学模様の彩画、刻線画、顔料を吹き付けて
刻印した人間の手形が500点もあった。これらは15,000年前の旧石器時代後期
のクロマニョン人によって描かれていた。
15,000年前にこれだけ優れた絵画を残した人類は、科学的には大きく
進歩し、科学の進歩の恩恵をおおいに受けそれを享受しているが、芸術面では
何ら進歩していないと言えそうである。
この理由を知りたいと思うのは、わたし一人ではないであろう。
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