重陽(ちょうよう)は、五節句の一つで、9月9日のこと。旧暦では
菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれる。
邪気を払い長寿を願って、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべ
た酒を酌み交わして祝ったりしていた。
また、菊の被綿(きせわた)といって、重陽の節句の前夜にまだつ
ぼみの菊の花に綿をかぶせて菊の香りと夜露をしみこませたもので、
宮中の女官たちが身体を撫でてたりもしたといい、枕草子や紫式部
日記の中でもその風習をうかがうことができる。
重陽に関して松尾芭蕉の二句がある。
草の戸や 日暮れてくれし 菊の酒
山中や 菊はたおらぬ 湯の匂 (『奥の細道』、山中温泉の湯を
賞賛して)
重陽の行事としては、上賀茂神社の「重陽神事・烏相撲(からすずも
う)」がある。
9日の朝10時の、前夜から菊の花にかぶせておいた「菊の被綿」を神
前に供える神事につづいて、11時から烏相撲がとりおこなわれる。
境内細殿前の土俵の左右から、弓矢を手にした二人の刀弥(とね)が横
とびしながら2つの立砂の前へと現れ、「カーカーカー」「コーコー
コー」と烏の鳴きまねをした後、氏子の子供が相撲を行うという、古
式ゆかしいユーモラスな行事です。
この上賀茂神社・烏相撲の様子を示した YouTube 動画を下記に示す。
ropu9 さんが 2008/09/10 にアップロードしたものである。
参考資料
重陽
重陽の節句行事
上賀茂神社
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