和同開珎(わどうかいちん、わどうかいほう)は、708年(和銅元年)に、日本で
鋳造・発行された銭貨である。日本で最初の流通貨幣と言われる。
直径24mm前後の円形で、中央には一辺が約7mmの正方形の穴が開いている
円形方孔の形式である。表面には、時計回りに和同開珎と表記されている。
裏は無紋である。
形式は、621年に発行された唐の開元通宝を模したもので、書体も同じである。律
令政府が定めた通貨単位である1文として通用した。
当時は1文で米2kgが買えたと言われ、また新成人1日分の労働力に相当した
とされる。
708年5月には銀銭が発行され、7月には銅銭の鋳造が始まり、8月に発行され
たことが続日本紀に記されている。
和同開珎以前に存在した貨幣として、無文銀銭と富本銭が知られている。
1999年1月19日には、奈良県明日香村から大量の富本銭が発見され、最古の
貨幣は和同開珎という定説が覆る、教科書が書き換えられるなどと大きく
報道された。
しかし、これらは広い範囲には流通しなかったと考えられ、また、通貨と
して流通したかということ自体に疑問も投げかけられている。
現在の所、和同開珎は、確実に広範囲に貨幣として流通した日本最古の貨幣
であるとされている。
参考資料
和同開珎
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