1月19日NHKのあさイチで、ドラッグラグの問題が放映されていました。
以下に
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2011/01/19/01.html
から抜粋編集したものを記します。
”抗がん剤や難病などの治療薬の中に、海外では患者の治療に高い効果を上げ
ているのに、日本では承認されておらず使用できないものがたくさんあります。
そうした薬が日本で使えるまでの時間差は平均4年。
これが“ドラッグラグ”と呼ばれる問題です。
もし、あなたや愛する家族が病気になった時、命を救える薬があるのに使え
なかったら・・・。
あさイチでは、「ドラッグラグ」をどのくらいの人が知っているか、町中で
インタビューしました。35人にうかがいましたが、正解はひとりもいませんで
した。
「ドラッグラグ」とは、直訳すると「薬の遅れ」。海外で使われている薬が日本
では認められていないため、使いたくても使えないということなんです。
ドラッグラグは、がん、認知症、うつ病、心臓病など、私たちがいつなっても
おかしくない病気で起きています。
すい臓がんを患っている40歳の女性は、使いたい抗がん剤を使うことができず
にいます。日本ですい臓がんの治療薬として認められている抗がん剤は2種類
しかありませんが、欧米ではもう一種類「エルロチニブ」という抗がん剤が使
われています。しかし、日本ではまだ承認されておらず、もし個人輸入すると
月に40万円ほどかかってしまいます。一日も早い承認と保険適用を待ってい
ますが、抗がん剤が手に入らないまま、女性の病状は日に日に進んでいます。
「ADA欠損症」という難病を抱えている小学5年生の女の子もドラッグラグに
悩まされています。彼女の病気に劇的に効果がある薬は、アメリカでは20年
も前に承認されていますが、日本では承認されていません。個人輸入すると、
年間一千万円。今は、医療機関の研究費でまかなっていますが、薬代として
確保できているのは今年7月までです。
ドラッグラグ解消のために、国は去年本格的な対策に乗り出しました。医師や
大学教授など医薬品の専門家を集め、医療上必要性が高いと考えられる薬を
いち早く承認するための会議を開いています。
医師や患者から承認の要望があった374件をひとつひとつ検討し、182件が
医療上必要性が高いと判断されました。画期的なのは、その中でも外国で承認され、
医療現場で相当の使用実績がある薬は、日本での治験を行わず、審査開始と同時に
保険を適用するというものです。この1年で新たに21件が保険適用になりました。”
このような問題は他人事とは考えず、自分がドラッグラグの問題にいつ直面するかも
知れないと考える必要があろうことを改めて認識しました。
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